【1381アクシーズ】KFCを支える鉄壁の城!無敵の同族経営に気づくのが遅すぎた件

アクシーズ(1381)は、フードサービスや中食向けの鶏肉製品に強みを持つ、国内トップクラスの鶏肉処理・加工メーカーです。特に日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)への主要サプライヤーとして深い結び付きを持っており、自社でもKFCのフランチャイズ店舗を14店舗運営しています。

まずは、その驚異的な財務諸表の数字から見ていきましょう。

  • 自己資本比率:85.2%
  • 利益剰余金:21,239百万円
  • 有利子負債:48百万円
  • 営業キャッシュフロー:2,915百万円
  • 現金同等物:7,733百万円
  • 営業利益率:約8%(営業利益÷売上高)
  • 配当利回り:2.81%
  • PBR:約1倍
  • 現在の業績:増収増益トレンド

実質的に「無借金」と言えるほど手元資金が厚く、営業利益率も約8%と製造・養鶏業としては非常に優秀。文句なしのピカピカな財務体質です。

株主名簿は「一族てんこ盛り」と「最強の番犬」

この会社の最大の特徴は、その極端とも言える株主構成にあります。

  • 1位(創業家):資産管理会社「照国興産(60.0%)」+「伊地知」姓の個人保有分(計21.5%)= 計 81.5%
  • 2位(ビジネスパートナー)日本ハム(18.0%)
  • 3位(地元金融機関)鹿児島銀行(4.9%)

実質的に、会社の株式の約8割近くを創業家である伊地知一族がガッチリと握り込んでいます。

【メリット】圧倒的な手堅さ

株主=自分たちの資産そのものですから、会社を潰さないように極めて堅実、かつ長期的な視点で経営を行います。「無茶な借金をせず、手堅く守る」という一族の強い意志が、自己資本比率85.2%という異常なまでの健全性に表れています。

【デメリット】流動性の低さ

市場に出回っていて、一般の投資家が売買できる株(浮動株)はわずか10.9%しかありません。普段の売買高(出来高)が少なめになるため、「買いたい時に買えても、売りたい時に一気に売ると株価が下がりやすい」という割り切りが必要です。

Q. 「買収」や「お家騒動」のリスクはあるの?

結論から言うと、外からの買収リスクは「0%」、お家騒動のリスクも「極めて低い」と言えます。

  • 買収リスクがゼロな理由 日本の会社法では、会社の重要な決定(定款変更や買収など)には株主総会で「3分の2(約66.7%)以上の賛成」が必要です。一族だけで81.5%を独占しているため、外のどんな大富豪や海外の投資ファンドが株を買い集めても、物理的に100%乗っ取りは不可能です。
  • お家騒動が起きない理由 親戚間で意見が割れて揉めるのを防ぐため、決定的な6割の株を「照国興産」という一つの法人(ハコ)にパッケージングしています。このハコのトップがGOと言えば、それだけで全体の60%の票が一発で固まるため、経営権が揺らぐような内紛には発展しません。
  • 最強の番犬「日本ハム」 さらに2位株主の日本ハム(18.0%)は、安定したチキン調達のためにアクシーズがガタガタになるのを一番嫌がります。一族と日ハムを合わせれば全体の99.5%。まさに「鉄壁の城」です。

Q. 外の圧力を気にしないなら、増配もしないのでは?

東証からのPBR改善要求やモノ言う株主の文句はスルーできる環境ですが、アクシーズは業績に応じてしっかり配当を増やす(業績連動)誠実さを持っています。

  • 24.6期:98.5円
  • 25.6期:112.5円
  • 26.6期(予):112.5 〜 113円
  • 27.6期(予):112.5 〜 115円

1株益(利益)が伸びる予想に伴って、配当金も綺麗に右肩上がりです。 なぜ圧力がなくても増配するのか?理由はシンプルで、「増配すれば、一番たくさん配当金を貰えるのは自分たち一族(8割保有)だから」です。外に言われて渋々出すのではなく、自分たちのために、業績に合わせて自然に還元していく仕組みになっています。

きくちゃんのまとめ & 投資判断

財務が鉄壁で、潰れる心配がなく、安定的に配当が出るという意味では「貯金がわりのガチホ銘柄」として最高です。

ですが、シケモク投資(割安株投資)の視点で見ると、すでに市場に「良い会社」として見つかってしまっているのが辛いところ。安値圏だった2,556円から、直近では4,010円(さらには最高値4,600円)付近まで株価が上がってしまっています。

業績の良さがすでに株価に織り込まれているため、今から全力で飛び乗るには少し資金効率が良くないかもしれません。「もっと早く見つけられたらよかったのになぁ……!」と悔やまれますが、ここは焦らず「お気に入りリスト」に入れておき、全体相場の暴落などで株価が大きく調整した瞬間をじっくり待つのがスマートな戦略になりそうです。

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