デンソー(トヨタグループの出来杉君)が、ローム(京都の野武士)との合併交渉を経て、折り合いがつかずに「無し(破談)」になったというニュース。
これを知って、いろんな意味で納得できて、一人勝手にニヤニヤ喜んでいる私です。 報道では「デンソーがものすごい高額を提示したけど、ロームに断られた」みたいな文脈で語られていますが、いやいや、そんな単純な話でもないと思います。
やっぱり、デンソー超かっこいい。 そして、去り方も上品。
1.3兆円という規模で野武士のロームにプロポーズした決断力にも驚きましたが、私が一番シビれたのは「提案してから取り下げるまでのスピード感」です。 超大企業なのに、まるでワンマン中小企業のような意思決定の速さ!財閥系大企業にありがちなノロノロした感じが全くありません。
なんでもありの交渉人である「京都の野武士」を目の前にしても、決してペースを乱されないトヨタ仕込みの鋼のガバナンス。 彼が見ているのは、今目の前にいる交渉相手の顔色じゃない。 彼が見ているのは、「日本のパワー半導体を誰が背負うか」なんていう国のメンツでもない。 彼が見ているのは、「10年後、20年後の自社の企業価値」だけなんです。
もー、かっこいいんですけどぉー。 近い将来、デンソーが「車業界のキーエンス」になる未来が見えた気がしました。
そしてローム。やるやーん。
1.3兆円積まれても、野武士の魂は譲らないんやん。えらいやん! もしかしたら少しがっかりしている株主もいるかもしれないけど、どうせガチガチの育ちの良い名家(デンソー)と結婚したって、一族の厳しいガバナンスなんて守れるわけがありません。「すぐルール破って揉めて、裁判沙汰になって離婚」というオチが見えているので、本当に破談でよかったよ。納得、納得。
野武士は、自由でNOルールな環境でこそ一番強さを発揮するんですから!
そんなことより、あなたが安くで買い叩いた斜陽貴族・東芝の血液に、ロームの野武士の血をガンガン注入して、バイオハザードのように凶暴化(ローム化)させて生き残る姿が見えるようだよ。 それでこそローム。それくらいエグくやらないと生き残れないよね、シリコンサイクル🎵 パワー半導体って泥臭いYO🎵
今回の破談劇で、ロームもデンソーもそれぞれのキャラクターが際立って、より一層好きになりました。
ただ、投資目線で見ると戦略は分かれます。 ロームは足元で株価が上がりすぎているし、東芝や三菱とのゴタゴタもあって、今後当分は大変そう。だからロームは、軽い暴落時に狙う「スイングトレード対象」でいいんでないかい🎵
対して、PBR1倍割れで放置されている育ちのいい出来杉君(デンソー)は、今こそまさに私の大好きな「シケモク株」!
【6902 デンソー】
- 自己資本比率:61%
- 利益剰余金:35430億円
- 有利子負債:9705億円
- 営業キャッシュフロー:7587億円
- 現金同等物:9865億円
- 業績:2024年から2026年予想まで増収増益
- 配当利回り:2.88%
- PBR:0.95
- 社長:林 新之助社長 1964年生まれ 早稲田大理工学部(2023年就任)
- デンソー初の「ソフトウェア分野出身の社長」であり、自動車業界が「100年に1度の大変革期」を迎える中、電動化やソフトウェア中心のクルマづくり(SDV)を牽引するキーパーソン
たぬきチェック:出来杉君の皮を被った「エリートメガたぬき」!!!
さて、ここで進化したシケモクハンターきくちゃんの「たぬきチェック」のお時間です。 「利益剰余金3.5兆円」「PBR0.95倍」。
おやおや……? 1.3兆円をサクッと提示してサクッと取り下げるあのスマートで上品な去り際、そしてソフトウェア出身の先進的な新社長の顔ぶれにすっかり騙されそうになりましたが、数字を冷徹に見つめ直すと、このデンソー、実はとんでもない「メガ級の超エリートたぬき」であることが発覚しました!
なぜ「出来杉君」が「たぬき」なのか、ガバナンスの闇を剥ぎ取ってみましょう。
- 3.5兆円を金庫に眠らせる「おねだり上手な引きこもり」: 利益剰余金3.5兆円、現金等も約1兆円。これだけ日本の自動車産業の富を一身に集めておきながら、PBRは1倍を割れたまま放置。配当利回りも2.88%と、自重堂(4.8%超)やタチエス(4.7%超)のような野生のシケモクたちに比べると、「出すものも出さずに溜め込んでいる」ケチケチたぬきと言わざるを得ません。
- 親分(トヨタ)の顔色を伺う「系列たぬき」の限界: 「10年、20年後の自社の企業価値だけを見ている」なんて当時の私は絶賛しましたが、これぞ能天気の極みでした(笑)。デンソーが本当に見ているのは、市場や個人株主ではなく、筆頭株主である「トヨタ自動車」の顔色です。今回のロームとの破談劇だって、スマートな意思決定というよりは、「トヨタグループ全体の半導体戦略のチェス盤」の上で、親分の許容範囲を超えたから大急ぎで手を引いた、という系列ガバナンスの縛り(限界)が見え隠れします。
🎯 最終結論!
フクビ化学が「お婿さんを呼んでポーズを取るたぬき」、自重堂が「小判を投げてくる地主たぬき」だとしたら、デンソーは「早稲田理工卒のスマートな仮面をかぶり、1.3兆円の札束で平気でビンタしてくる、トヨタ帝国の『メガエリートたぬき』」です!
「車業界のキーエンス」になるポテンシャル(技術力)は間違いなくあります。しかし、投資効率の物差しで見ると、どれだけ稼いでも「身内のトヨタグループの掟」や「巨額の設備投資」にキャッシュが吸い取られるため、私たち個人投資家への恩恵(大幅増配や自社株買い)という形での「脱皮」には、とてつもなく重い腰を上げる必要があります。
ソフトウェア中心の100年の大変革(SDV)に付き合って、このメガたぬきと一生添い遂げる(ガチホする)覚悟があるなら、PBR1倍割れの今は絶好の買い場です。
でも、数割の小判をサクッと抜く「さざ波サーフィン」を狙うなら、このエリートたぬきの重すぎる腰が動くのを待つより、もっと身軽な「野生のたぬき」を追いかけた方が、シケモクハンターとしては打率が高そうだな……と、3.5兆円の金庫を眺めながらニヤニヤ裏読みを変えるきくちゃんでした。
皆さんは、このトヨタ帝国のエリートたぬきのプロポーズ、どう見ましたか?



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